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百田尚樹と津田大介とヘイトスピーチ問題

 先日のエントリーでも触れたが、千葉大医学部の事件についての、例の百田尚樹のツィッターをめぐる論争が、多少報道として広がってきているようである。ただし今ひとつ盛り上がりに欠けるような気がするが、これはやはり百田があちこちの媒体で本を出して映像化もされていることから、報道各社も気兼ねしているのだろうか。

津田大介が

この人この種の発言懲りずに何度も繰り返してるし、単にツイッターの利用規約違反 https://support.twitter.com/articles/253501  なので、ツイッター社は然るべき警告した上で
それでもやめないようなら、この人のアカウント停止すればいいんじゃないかな。pic.twitter.com/Fiv74c84hz

と述べ、それに対して百田は

“「千葉大の集団レイプの犯人が公表されない理由について、「犯人が在日外国人だからではないか」と呟いたら、多くの人から「ヘイトスピーチ」「差別主義者」と言われた。
 私は犯人が公表されない理由の一つを推論したにすぎない。
 しかも民族も特定していない。こんな言論さえヘイトスピーチなのか
。”

と反論している。

 私に言わせると、津田大介の上記の反応は、いささか軽率かつ短絡的である。
 津田がまずやるべきことは、百田のアカウント削除を主張することではなく、「在日外国人だと考えた理由を説明してみろ」「在日外国人だったら、なぜ警察は発表しないのか、根拠をいえ」と百田に迫ることだったのではないか。

 そのうえで、その百田の示した根拠が不当で偏見や差別に基づいたものであれば(または何の根拠もないのであれば)、また別な議論をすれば良いのである。

 ちなみにツィッター社の利用規約の該当箇所を見ると

特定の人種、性別、宗教などに対するヘイト行為: 人種、民族、出身地、信仰している宗教、性的指向、性別、性同一性、年齢、障碍、疾患を理由とした他者への暴力行為、直接的な攻撃、脅迫の助長を禁じます。
 また、以上のような属性を理由とした他者への攻撃を扇動することを主な目的として、アカウントを利用することも禁じます
。」

とされている。

 一方、問題となっている百田の論旨は、要約すると「犯人の名前を警察が公表しない理由は、在日外国人だからではないかと自分は思う」ということであるが、これだけで上記の規約の「他者への暴力行為、直接的な攻撃、脅迫の助長」にあたると解釈するのは、少々無理がある。

 ただし仮に百田が「この事件の犯人は在日外国人であり、在日外国人は一般に犯罪をする危険があるから排除すべきだ」とまで書いていたら、規約違反だろう。

(なお「民族を特定しない」ことと規約違反かどうかは別問題である。「他者への暴力行為、攻撃、脅迫の助長」をするのであれば、その対象が一つの“民族”だろうと、日本国民以外のすべてをひっくるめた“在日外国人”だろうと、規約違反であろう。)

 さらに、ツィッター社の規約に違反するかどうかとは別に、津田の発言が、いわゆるヘイトスピーチ対策法でいうところの

 「日本以外の国・地域の出「日本以外の国・地域の出身者かその子孫」で国内に住む人に対して、差別意識を助長・誘発する目的で、生命や財産に危害を加えるように告げ、地域社会からの排除をあおる言動身者かその子孫」で国内に住む人に対して、差別意識を助長・誘発する目的で、生命や財産に危害を加えるように告げ、地域社会からの排除をあおる言動

 ・・・にあたるかどうかも問題となるが、上記の発言だけでは「生命や財産に危害を加えるように告げ、地域社会からの排除をあおる言動」とまでは言えないだろう。

 それでは百田の発言には何の問題もないのかというと、そういうことではない

 ツィッター社の利用規約やヘイトスピーチ対策法は別としても、そもそも百田の発言は、「警察が氏名が公表しない犯罪は、在日外国人のものだと疑うべきである」ということを何の根拠の説明もなく前提としており、このような発言は、偏見や蔑視や誤解を流布するからである

 ヘイトスピーチにあたるかどうかに関係なく、百田の発言は - 「在日外国人犯罪であれば警察が氏名を公表しない」と考える納得のいく理由を百田が説明できない限り - 批判されるべきである。

「ヘイトスピーチ」というのは一定の限定された概念であって、その概念にあてはまるかどうかよりも、ここで重要なのは、「〇〇はヘイトスピーチにあたる(かどうか)」という点ばかりに議論が集中することの落とし穴というかマイナス面は2つあり

(1)正当な言論まで「ヘイト」だとして萎縮させてしまう恐れがないか
(2)逆に「悪い行為はヘイトだけである」「ヘイトにあたらないのなら、何も問題はない」という本末転倒な発想を助長することにならないか

 ということである。ここでは後者が問題となるだろう。

 ヘイトの定義に当てはまらなくても、偏見、蔑視、誤解等をばらまく言論は、規制するかどうかは別として、批判されるべきなのである。

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