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2019年元日から新しい元号になる?

天皇の譲位(生前退位)に関する特例法の議論の中で、政府は、2019年元日に今上天皇から皇太子への譲位が行われるようにする方向で検討しているとのことで、各メディアも報道している。
国民生活への影響を小さくするため、新元号は事前に公表したうえで、2019年元日から開始する構想だという。

(たとえば次の記事参照:http://toyokeizai.net/articles/-/153151

 ちなみに元号は「元号法」という法律で定められており、この法律は2つの項目だけから成り立っている。

「1   元号は、政令で定める。
  2   元号は、皇位の継承があつた場合に限り改める。 」

 皇位が生前に継承されるようになっても、新たな元号が行われるのが皇位継承の時だけであるということに変わりはないから、譲位が行われるようになったとしても、元号法は改正する必要はない。

 この元号法は、「昭和54年6月12日法律第43号」とされている。つまり昭和54年(1979年)6月12日に公布・施行された法律であって、それより前には元号について定めた法律は存在しなかったのである。
 もう少し正確にいうと、戦前の旧皇室典範の第12条では「践祚ノ後元号ヲ建テ一世ノ間ニ再ヒ改メサルコト明治元年ノ定制ニ従フ」とあり、皇位継承に伴って新たな元号を定めることが明記されていたが、戦後の皇室典範ではこの規定がなくなったまま、元号についての法律上の規定が何もない状態が昭和54年まで続いていたということである。
 つまり戦後の現行憲法の時代になってからは、この昭和54年の元号法施行までは、法律上の規定が何もないまま、ただ単に慣習として「昭和」という元号が使われ続けていたというわけだ。

 さて、実際問題として今日では、実務上、元号表記を使用するというのは、各種システムの対応を考えてみてもかなり煩雑である。
このため、元号を廃止して西暦で統一すべきだという意見もそれなりに多いようである。

 実は、さきほど紹介した昭和54年の元号法制定の時も反対意見がそれなりにあり、国会では旧社会党や共産党が反対していた。
 反対理由は、煩雑だからというよりも、「皇位に結び付いた元号制度は天皇への崇拝につながる」など、主として思想的な理由だった。

 今日でもそういう理由で元号廃止論を唱える人がいないわけではないが、むしろ思想的な理由ではなく、「面倒だから」「実務で不便だから」というのが主流だろう。

(たとえば池田信夫の次のコラム。http://agora-web.jp/archives/2023767.html

 さて、どう考えるべきだろうか。

 合理性からいえば元号廃止論の方が筋が通っているが、せっかくこれまで続いてきたのだからという意見も捨てがたい。

 そこで、実務的な使用からは元号を切り離し、元号は一定の儀礼・文化的な面での使用だけに限定するようにしてはどうだろうか。

たとえば

(1)官公庁に提出する書類は、すべて西暦表記だけに統一する
(2)官公庁が発行する書類も、原則として西暦表記とするが、場合により元号を「(  )」等で併記するのは差し支えない
(3)皇室が関係する儀式・式典等に関連する文書等は、原則として元号表記とするが、場合により(2)と同様にすることも差し支えない

・・というふうにしてはどうか。
(このようにすれば、民間の一般的なビジネス上の使用は自然にほぼ西暦だけになっていくだろう。)

 元号は、たとえていえば特殊な儀式だけの時に着る礼服や和服のようなものとして位置づけ、普段の生活で着る服は西暦とするわけである。

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