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ざわざわ森のがんこちゃん エピソード0

12月31日、Eテレ(NHK教育テレビ)で『ざわざわ森のがんこちゃん エピソード0』という番組をやっていた。

『ざわざわ森のがんこちゃん』というのは、恐竜の女の子(がんこちゃん)を主人公とした人形劇番組で、がんこちゃん以外にもいろいろな動物キャラが登場する。何回かの放送をこれまで見てきたが、話の内容は基本的に、道徳的な教訓を子どもに感じさせるようなエピソードである。今回は放送20周年スペシャルということであった。

これまでもいくつかのエピソードを子どもと一緒に見たことがあったが、物語の基本設定としては、「人類滅亡後の世界」ということになっている(私が見た回数は限られているので、放送の中でそのことが説明されるのを見たことはないが、インターネットでいろいろ調べてみて知っていた)。

今回の「エピソード0」は、そのタイトルで予想された通り、がんこちゃんが過去の世界にタイプスリップして、人間に出会うというものであった。

(以下、ネタバレ注意)

がんこちゃんがタイプスリップした過去の世界では、地球はほぼ全体が砂漠と化しており、人類のほとんどは死に絶えていて、ある子どもの兄妹とその父親しか残っておらず、彼らはロボットに世話をしてもらって、孤独な生活を送っている。母親はどこかに行ってしまったとだけ説明される。
父は水を探しに出かけて、オアシスと周辺の小さな森林(後の時代にがんこちゃんたちの住む森となるらしい)を見つけるが、力尽きて死ぬ。
家で父を待ち続けている兄妹は、未来からやってきたがんこちゃんと仲良くなって交流するのだが、がんこちゃんと妹が出かけている間に、兄は身体が砂と化して死んでしまう(がんこちゃんと妹が家に戻ってきたときに、兄の姿はなく、砂だけが残っている。兄が砂になって死んだことは視聴者には明らかなのだが、2人はそのことを認識できず、どこかに行ってしまったとしか思わない)。
詳しい理由は説明されないが、他の人類も砂になって死滅してしまったわけだ(ちなみに兄妹の母も同じ運命をたどったことが視聴者にはわかるようになっている。)。
そして人類最後の1人となった妹に向かって、がんこちゃんは、何も知らないまま無邪気に再会を約して、未来(物語中の現在)に戻っていく。

このように物語の内容は非常に後味が悪いものであり、番組を見てショックを受けた人が大勢いたようで、twitterやブログを検索してみると、その感想をいろいろと読むことができる。特にこの番組の物語世界の設定が人類滅亡後だという予備知識すらない人が見れば、相当驚いただろうことは想像できる。

私はというと、まあ青少年時代(70年代ないし80年代)に、核戦争や環境汚染で人類が滅亡するとか、わずかに生存した人間が悲惨な状況に陥るとかいう類のペシミスティックなSF小説や映像作品や漫画にさんざん触れてきた世代だし、そもそも人類滅亡後という『がんこちゃん』の基本設定はもともと知っていたので、それほどショックは受けなかった。

ただ、もともと私は、「エピソード0」と銘打つからには、この作品世界の基本設定になっている人類滅亡の理由や、がんこちゃん達のような文明を持つ動物キャラが出現した経緯などの事情を、もっと具体的かつ道徳物語的に説明してくれるのかと思っていた。
 たとえば、「身勝手な人類が地球を汚したから滅びた」とか「人間は命をもてあそんで勝手に生き物を作りだした」とかいう叙述があるのかと考えていたのである。
 ところが実際は、肝心な事情を曖昧にして(なぜ身体が砂になるのかについても何の説明もなく、視聴者が想像するしかない)最後の人類の悲哀に力点を置いたような展開で、この点がちょっと予想外だった。

最後に、NHKが公式サイトで『がんこちゃん』について紹介している文章を見てみよう。

“「ざわざわ森のがんこちゃん」は幼稚園、保育所の園児から、小学校低学年の児童が楽しんで道徳を学べる番組です。
 あいさつや友達づきあいなど、低学年の児童に大切な道徳を、人形劇形式でわかりやすくお伝えしています。

 1996年に放送が始まり、多くの小学校で道徳の授業教材として視聴され続けています。”

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