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大企業の手厚い福利厚生制度は世間の大半の人には縁がない件

読売新聞の記事によれば、トヨタ自動車は、発熱など急に病気になった子供を一時的に預かる、いわゆる「病児保育」を、従業員を対象に2018年4月から始める方針である。この会社の子育て支援の一環で、人材確保につなげるという。

病児保育は、子どもを育てながら働いている人(ほとんどは「母親」だろう)によっては本当に必要なものであり、これを事業として行っているNPO法人フローレンス(代表・駒崎弘樹)などは割と知られている。

トヨタが自前で病児保育のサービスを行うのはもちろん結構なことである。ただ、この読売の記事のように、「○○社は従業員のために保育所を開設した」とか「××社は従業員の健康のための△△制度を導入した」という類の、大企業の福利厚生を単に紹介しているだけの報道を見るたびに、一体何のために報道しているのかといつも考えてしまう。

トヨタが病児保育を導入したなら、日産もできないことはないように思われる。本田技研その他の同業他社もできるだろうか。しかしトヨタの下請やその他の中小企業はどうだろうか。

大企業の福利厚生制度は、大企業の従業員(それもほとんどの場合は正社員)にしか恩恵は及ばないものであって、その報道を見る世間の圧倒的多数の人間にとってはまったく縁がないものである。
特に病児保育をもっとも必要としているのは、低所得で生活が不安定な中小企業労働者とか非正規労働者の層だろう。トヨタの正社員の身分のあるシングルマザー(シングルファーザーでもよいが)であれば、仮に病児保育ができず、子どもが病気で会社を休む事態になっても、直ちに収入が激減したり職を失うことにはならないだろう。そうではない立場の人たちこそ病児保育が必要なのである。

せっかく報道するのなら、最後に「このような制度を受けられない中小企業の従業員などは、病児保育の問題に悩む人が多く、大企業の正社員でなくても誰もが利用できる施設・制度の充実が望まれている。」くらいの一言は付け加えたらどうなのだろうか。
そういう視点がないままに、ただ単に大企業の手厚い福利厚生制度を報道するだけの記事は、世間の圧倒的多数の人間にとっては、絶望を呼び起こすだけである。

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