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「ポスト真実」と「オルタナティヴファクト」と「フェイクニュース」のどれを使う?

 既に以下の各記事でも書いてきたが、このブログでは、メディアや研究者が「ポスト真実」という用語を使うことについては、どちらかといえば否定的な目で見ている。

「ポスト真実」という言葉をわざわざ使う意味あるの?

「ポスト真実」などという言葉を使ってて恥ずかしくないの?

「ポスト真実」のかわりに「ニワカ真実」にしたらどうか?

この考えは今でも変わらない。

 そもそも政治家が事実と異なることを意図的にしゃべりまくるようなケースについては、ただ単に「嘘」「デマ」と呼べば良いだけである。「ポスト真実」などという言葉を使うと、あまりネガティブなニュアンスが感じられない。それどころか、「嘘」や「デマ」とは別に、もっと何か高級な「ポスト真実」というものが存在するようなイメージすら出てしまう。

 ここで一例として、研究者の日比嘉高(名古屋大学准教授)は、昨年11月10日の時点のブログ記事では、「ポスト真実」(ポスト事実)という概念を積極的に持ち出し、「ポスト事実の時代」「ポスト事実の政治」などという表現を使っていたのだが、最近の政治状況について論じた2月12日の記事では、「ポスト真実」という言葉はおさらい的に少し触れるだけで、全体的にみるとほとんど「嘘」という言葉を中心に使っている。
 これも、「ポスト真実」などというと「嘘」よりは良いものであるかのように感じられてしまうのを避けようと考えたからかも知れない。

 これとは別に「オルタナティヴファクト」という概念も一部で使われるようになった。
 これは「もう一つの事実」「異なった事実」という感じだが、「本来の事実とは違う、でっち上げた事実」というニュアンスで使うこともでき、何だかよくわからない「ポスト真実」よりはマシだと思う。
 (手前味噌だが、以前私がこのブログで書いた「ニワカ真実」という言葉に近いような気がしないでもない。さらにいえば「エセ真実」というのが適切だろうか。)ただ「オルタナティヴファクト」は長ったらしいので、語呂が悪く、あまり定着しないと思う。

 一方、「フェイクニュース」という言葉も最近広がっているが、これは「嘘ニュース」「偽ニュース」ということで、意味が明確で語呂も良いので、それなりに日本で定着しそうな気がする。
 この言葉は、たとえばトランプのような人が報道機関に対して攻撃の意味で投げつけることもあるが、逆に、報道機関がネットや政治家の流す嘘に対してこの言葉を使って非難することもできる。

 「ポスト真実」は、カバーする範囲は広く、時代精神とか風潮のようなものにもかかわる概念だが、「フェイクニュース」はもっと狭い。
 ただいずれにしても、一部の研究者やジャーナリストの自己満足や飯の種でしかないような「ポスト真実」という曖昧な言葉よりは、「フェイクニュース」の方が100倍マシで、なかなか使い勝手が良い言葉であり、かなり定着するのではないかと思う。

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