最近のトラックバック

人気ブログランキング


フォト

« 「労働時間ではなく成果に応じた報酬」とは、「出来高払い」のことですよね? | トップページ | 労働生産性が低いから残業が多いのではなく、残業が多いから労働生産性が低いのでは? »

「生活費のための残業」なんてものは存在するのか?

 ITmediaの記事によれば、エンジニア情報サイト「fabcross for エンジニア」が3月2日、会社員・公務員1万145人を対象にした「残業に関するアンケート」の調査結果を発表したという。

 “調査によると、「残業する主な要因」として最も多かった回答は「残業費をもらって生活費を増やしたいから」で、「非常に当てはまる」「やや当てはまる」の合計が34.6%だった。次いで「担当業務でより多くの成果を出したいから」(29.2%)、「上司からの指示」(28.9%)、「自分の能力不足によるもの」(28.9%)という結果になった。”
…とのことである。

 このアンケートに限らず、「生活費のために残業をする人が多い」という議論は良く見受けられる。中には「残業を減らすには、残業しなくても良いほどの高い賃金にすれば良い。そうすれば労働時間が減る」という論者もいる。

 しかしよくよく考えてみると、「生活費が欲しいので残業をする」というのは、おかしな話である。生活費が特に欲しくない時は、残業をしなくて良いのだろうか。働く側の懐の事情次第で、残業をやるかやらないかを好き勝手に選ぶことができるのだろうか。

 世の中にはいろいろなサラリーマンがいるだろうから、たとえば残業代が欲しいだけのために、意図的に仕事を遅らせて(サボタージュ?)、午後5時や6時以降も居座り続けて仕事を続ける人はいるかも知れないが、これは病理現象だろう。アンケートで答えた中で最多数派の「生活費を増やしたいから」という選択肢を選んだ人たちが、こういうタイプだとは考えにくい。

 意図的に仕事を遅らせるような異常なケースは別にすれば、残業は、あくまで仕事の必要に応じて行うものである。直接上司から指示されるかどうかは別として、業務だからやむなく行うにすぎない。

 私が思うに、「生活費のための残業」などという混乱した議論が起こるのは、「残業が業務上で発生する理由」と、「働く側が残業の命令(必要性)を受け入れる理由」を混同しているからである。

 「生活費のために残業する」というのは、「生活費のために、自分の意思で勝手に残業する」という意味ではなく、「生活費のために、どっちみちしなければならない残業を我慢する(受け入れる)」という意味に解釈するべきではないだろうか。
 「生活費のため」というのは、残業をする理由ではなく、残業を我慢する理由なのである。

« 「労働時間ではなく成果に応じた報酬」とは、「出来高払い」のことですよね? | トップページ | 労働生産性が低いから残業が多いのではなく、残業が多いから労働生産性が低いのでは? »

人事・労働」カテゴリの記事

企業」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/454842/69803977

この記事へのトラックバック一覧です: 「生活費のための残業」なんてものは存在するのか?:

« 「労働時間ではなく成果に応じた報酬」とは、「出来高払い」のことですよね? | トップページ | 労働生産性が低いから残業が多いのではなく、残業が多いから労働生産性が低いのでは? »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
無料ブログはココログ