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政権交代しようにも「安倍以外」の選択肢がないことについて(東浩紀のエッセイから)

東浩紀がAERAのエッセイ

 “安倍首相は戦後まれに見る長期政権を維持している。なにが成果かと言われればピンと来ないし、問題も多い。それでも支持率が高いのは、政権交代可能な現実的野党はなく、自民党内にポスト安倍の候補もいないからだ。・・・しかしこの状況はデモやワイドショーでは変えられない。「安倍以外」の選択肢が出ないことには絶対に変わらないのだ。”

と述べている。

 さて、安倍内閣の支持率が高いのは、「他に適任そうな人がいないから」だけだろうか。
 本当に「他にいない」とだけ考えているなら、普通は、支持でも不支持でもない中間的な反応をするのではないか。

 私の見るところでは、安倍内閣への支持率の高さは、「他にいないから」というのも間違ってはいないのだが、あと一歩踏み込む必要がある。現状は経済面を中心にそこそこうまくいっており、おそらく国民には「変な奴に現状を壊されたくないから」という思いがあるのだ。
 民主党政権の経験もあるだろうが、訳のわからん政策素人みたいな連中に政権をとられてかき乱されてはたまらない、と考える人が多いのではないか。

 そもそも民進党は、民主党時代から、どこか幼稚で素人臭い印象がぬぐえない。
 民進党などの安倍政権に対する批判の仕方が稚拙であればあるほど、安倍政権が相対的に「まとも」に見えてくるのである。「民進党がダメだから安倍内閣で仕方ない」というより、「民進党がダメだから、相対的に、安倍内閣が良く見えてしまう」といった方が良いだろう。

 いわゆる「市民連合」だの「野党連合」だのの構想は、「安倍以外の選択肢」にはなりえない。
 これらの「市民連合」「野党連合」は、「安保法制」「共謀罪」などの論点である程度一致しているだけであって、具体的な政策ですりあわせができているわけではない。

 そもそも「市民連合」「野党連合」を提唱する人々は、安倍政権との対決を基本的に「善と悪」の戦いと考えていて、悪を倒して善が置き換わるという発想である。
 しかし大半の人々は、別に「安倍内閣が悪だから、善なる者に交代してもらいたい」と考えているわけではなく、安倍内閣とは大きく変わらない路線で、ただ個々に変えた方が良い点もあるだろうから、誰か良い人がいれば変わってもらいたいと考えているだけなのである

 政権交代を「善が悪を倒すための戦い」と考えるか、「同じ土俵の中で多少違う人に変わってもらうための戦い」と考えるかは、全然違うのである。

 それでは、仮に野党の立場だったら、どうすれば良いのだろうか。私だったら、次の選挙では、恥を忍んで、こういうスローガンを出す。

「安倍政権でもいいかも知れない。
 自民党政権、いいでしょう。
 でも、強すぎるのは良くないと思いませんか?
 自民の議席を減らして、安倍政権に大人しくなってもらいましょう。」

 いわゆる市民運動をやっている層からみればまったく盛り上がらないかも知れないが、大都市の浮動層や、あまり強固でない安倍内閣支持層には、かなりアピールできるのではないか。

 そして選挙で自民の票が減れば、自民党内での政局の動きにより、反安倍の動きが強まり、政権交代の可能性が高まるだろう。

 今、野党にできることは、自分が政権を取ることではなく、自民党内での政権交代の触媒のような役割を果たすことくらいである。

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