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なぜ都議会選挙や都知事選挙は、国政選挙のような雰囲気になってしまうのか?

 東京都議会選挙は、都民ファーストの圧勝に終わった。

 都知事選挙や都議会選挙の場合、今回に限らず、多かれ少なかれ“国政の代理戦争、前哨戦”みたいな扱いで報道されて、実務的な政策論争になりにくく、有権者もその流れに乗って、国政についての意識をそのまま持ち込んだりムードに流されたりする傾向は、前々からある。
  (昭和の「革新都政」がもてはやされた時代もそうだった。)

 なぜこういう現象が起こるのだろうか?
 なぜ、東京都知事選挙や東京都議会選挙は、国政選挙のような感覚になってしまうのだろうか?
 「マスコミが煽っているからだ」というのは一つの答えだろうが、有権者がその煽りに反応するだけの理由の説明は一応必要だろう。

 たとえば静岡県や鹿児島県の県議会選挙で、マスコミが「この県議会選挙は、実質的には、安倍政権への国民の支持の度合いを測る意味のある選挙だ」と言ったところで、有権者は乗ってくるだろうか? 
 他の府県では成り立たないことが、どうして東京では成り立つのだろうか?

 もちろんそれは、東京都民が他の府県民よりもバカとか変わり者だからというわけではない。
 答えは簡単で、東京都民の大半は、都政がどうなろうとあまり生活には実質的に影響を受けないような立ち位置の人間だからである(大企業のサラリーマンとその家族、第三次産業従事者、小学校から大学までの教員、メディア関係者、大学生、などなど)。

 他の府県の知事選挙ともなれば、全然話が違ってくるだろう。農林水産業、比較的小規模な商工業、土建業などに従事する人々の比率が高い府県では、どういう知事を選んでどういう行政をしてもらうかは、その地域住民にとっては死活問題である。

 東京にも農林水産業や小規模な商工業や土建業にかかわる人はいるし、築地・豊洲問題はここらへんの関係者にとっては重要な課題のはずだが、いかんせん、東京全体の有権者の中では少数派なのである。

 東京の有権者の大半は、都知事選挙や都議会選挙を、国政選挙の代用物のように考えて、大雑把な感覚で投票しているが、それは、そういうことができるだけの余裕がある社会層が東京都民の大半をしめているということであり、これがいわゆる浮動層なのだ。

 (付け加えると、市長選とか区長選になると、いくら東京でも、さすがにもう少し現場の実情を反映した状況になるかと思う。)

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