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野党候補統一論って、実は有権者をバカにした発想では?

 選挙関係の考察の続きである。

 「野党候補が一本化すれば自民に勝てるはずだ」という主張は、実はある面でいえば、有権者をバカにした発想と言えなくもない。
  たとえばA党、B党、C党という野党があるとすれば、それぞれ理念や政策方針は違うわけで、だからこそそれぞれの理念や政策方針に賛同した有権者は、その中から支持する党を選んで投票する。それなのに野党を「一本化」するということは、このような党ごとの特色を見て選ぼうとする有権者の選択権を奪う行為である。
 ある選挙区で野党がA党候補で一本化した場合、B党支持者とC党支持者は、自分の本来支持する党・候補に投票する権利を奪われるのだ。

  さらにいえば、「野党候補を一本化して自民に勝て!」というのは、野党各党やその支持者を、自民候補を倒すだけのために存在している部品のように扱うことでもある。B党支持者とC党支持者は、本来ならB党やC党の独自の施策や理念のために投票したかったのに、それをすべてなげうって、自民候補に勝つためにA党しか選べなくなるからである。
 ここには「有権者は、つべこべ言わずに、自民党を倒すための野党統一候補に入れさえすれればいいんだ」という発想がある。

  「でも、野党がバラバラでは票割れして、結局自民候補に勝てない」と反論されるかも知れない。しかし「野党が票割れしたので自民が勝った」という発想は、実は本末転倒であって、物事の本質を見誤っているのだ。
 A党、B党、C党の候補がそれぞれ立って、自民の候補が最終的に当選したとすれば、それは野党が「票割れ」したからだろうか。そうではない。「票割れ」というのは、本来一体であるべきものが分裂する場合に使う言葉である。A党もB党もC党も、もともと別な政党なのだから、何も分裂など起こっていない。
 A党の支持者がA党に投票し、B党の支持者がB党に投票するのは当たり前のことであって、それを「票割れ」などと呼ぶのはおかしな話ではないか。

  野党候補が3人と自民候補が1人の選挙で、自民候補が勝つとすれば、それは票割れが理由なのではなく、ただ単に自民候補が最も多数の票を集めたからに過ぎない。   A党、B党、C党の本来あるべき姿としては、それぞれの党が有権者の支持を自民よりも集められるように努力するしかないのだ。 支持を集められないのなら、その理由を考えるべきである。

 野党統一論にとらわれすぎると、本来は各党それぞれの候補者が、自分なりに、最大限の支持を集められるように努力しなければならない、という基本的な原理を忘れてしまうことにつながると言えるだろう。

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